居住地が
山の麓で土砂崩れ警戒地域。
2018(平成30)年の7月6日~
最大級豪雨により、堤防決壊の恐れあり、パトロールの消防団から土砂災害「避難指示」を受け家族と愛猫と避難。
家族に高齢の要介護者と愛猫がいるので準備は大変だった。
家族の状況を考えると避難所には行けず、知人宅を頼り避難。
知人宅まで車で20分。
自宅と知人宅を何度も往復して家族(猫含む)と必要な物品などを運んだ。
仕事を休み知人宅で10日間を過ごし自宅に戻った。
自宅は無事だったが、堤防は決壊して大雨で地盤の弛みが懸念された。
山の上の方に住んでいるお宅の2軒は、鉄砲水被害があり、壁や塀が崩れブルーシートをかけておられた。
(内1軒は後に引越された)
ほっとする間もなく次に来る台風が接近。
土砂崩れ警戒で避難準備の発令と高齢者避難開始の発令がその後頻繁にあり、次も大丈夫だとは思うも、歩行が不自由で外出は車椅子利用の高齢の要介護者がいるので、急な避難は困難を極める。
災害があれば逃げ遅れるのは間違いない。
早めに対処する事が安心できると10月までに6回避難する事になってしまった。
そんなゴタゴタしている時期に保護猫「R 」を迎え入れる事になった経緯・・・
6月にスーパーマーケットの掲示板に「子猫の里親募集」の広告を見て電話した。
アメショーの愛猫「N 」(♀)は、テレビで猫が映るとテレビの前に行ってじっと見ていたりしていた。
私の部屋で他の猫のことを知らず、私とだけの時間を過ごしていく猫生は、ちょっと寂しかろうと思っていたので、もう一匹欲しいと思っていた。
ペットショップから「N 」を家族にして、猫と暮らす事に少し自信もついてきたが、保護猫の譲渡の条件で、飼い主の年齢問題があった。
猫は完全室内飼いで10年~15年は寿命が延びて来ているので、飼い主が高齢に近づき病気や入院などで猫の世話が困難になった時に、しかるべき対処ができず猫が悲惨な事になりかねない。
もっともだ。
しかし、昔の60代と違い今の60代はかなり元気だと思う。
自分も元気で若いつもりでいる。
10年経って70代になっても体力的には変化があっても、自分なりに楽しく暮らせているのではないかと思う。
逆に若い人だからといっても昨今何が起きるかわからない。
先の事など誰も解らない。
だからと言って、猫を飼う事を諦めたくは無い。私自身も70代も80代も元気でいたい。
いや、元気でないといけない。
猫も自分も健康管理がたいせつ。
猫の保護主さんは、電話で私の年齢(61歳♀)に戸惑いを感じた様だが、若い同居家族がいると知り、それなら家族のサポートがあるから安心だとホッとされ、「掲示板に載せた子猫の他にも子猫たちがいるので見に来ませんか?」と言ってくださり、面接も兼ねてその日に見に行った。
その方のお家の玄関入ってすぐの部屋には所狭しと並んだいくつものケージに入った子猫たちや少し大きい子もいた。
大きい猫も良かったが、予め調べていた猫の相性について、先住猫が成猫の場合、2匹目に迎える猫は子猫である方が受け入れやすいとあったので子猫を希望した。
茶トラの子が欲しかった。
触らせてくれるとの事で、茶トラの子猫(♀)をケージの中から引き寄せようとした時・・・
目がくりくりしたちっちゃい真っ黒の子猫(♂)が、茶トラの子猫を押し退けて私の差し出している左手に纏わりつくようにスリスリしながらよじ登ってきた。人懐こい‼
毛並みがやわらかいビロードのようで肌触りが良かった。
「えっ⁉ なに⁉ この子⁉ かわいい‼」
真っ黒だと思ったが、うっすらトラ柄があり黒トラのミックス(♂)だとの事。
茶トラと黒トラの子猫のどちらかで迷い、写真を撮らせて貰って、家族と相談する事にした。
写真を家族に見せると「黒トラ」に即決した。
人にも猫にも懐こい「黒トラ」ちゃんのトライアルが始まり「N 」とケージ越しに対面。
予定に無かった2回目からの緊急避難も一緒に経験して、合計6回のうち5回を共に避難移動をしている間に、「N 」と「黒トラ」ちゃんは仲良くなっていった。
そして若い同居家族が飼い主になり、無事譲渡完了した。
名前は「R 」になった。
fanctan